〜シミュレーションと現実のギャップに泣いた投資家の真実〜

はじめに:それ、本当に「利回り8%」ですか?
「利回り8%の優良物件です!」
「毎月プラス収支、空室リスクもありません!」
そんなセールストークに惹かれて不動産投資を始めたものの、実際には赤字続きでローン返済に苦しむ……。
私たち「不動産投資の相談窓口」には、こうした相談が後を絶ちません。
この記事では、「利回り8%」という言葉のウラ側と、実際に“騙された”投資家の失敗談を紹介しながら、本当に見るべきチェックポイントを明らかにします。
1. そもそも「利回り8%」とは何か?
表面利回りと実質利回りの違いを理解していますか?
表面利回りとは、
購入価格に対する年間家賃収入の割合(諸費用を考慮しない)
例:
購入価格:1,500万円
年間家賃収入:120万円(10万円×12ヶ月)
→ 表面利回り = 120万円 ÷ 1,500万円 × 100 = 8.0%
しかしこれは「見かけの数字」にすぎません。
実際は、
• 管理費・修繕積立金
• 空室リスク
• 固定資産税
• サブリース手数料
• ローン金利
などを引く必要があり、手元に残る「実質利回り」は5%以下になることも珍しくありません。
2. 【失敗事例】「利回り8%」に飛びついた30代会社員の悲劇
■プロフィール
• 35歳・都内勤務のサラリーマン
• 年収550万円
• 初めての不動産投資
■購入物件
• 地方都市の中古1Rマンション
• 販売価格:1,300万円(表面利回り8.3%)
• 家賃:月9万円(サブリース契約)
• ローン:金利1.7%・35年
■営業マンのトーク
• 「空室リスクなしの家賃保証」
• 「節税効果もあり、資産形成に最適です」
• 「実質月々1,000円の負担で将来の資産になります」
■現実は…
契約後1年で家賃が9万円→6.5万円に減額(サブリース会社による一方的な通告)。
家賃が減ったことでローン返済+管理費・税金を差し引くと毎月8,000円の赤字に。
さらに、物件の売却査定を依頼すると、市場価値は約800万円と判明。
→ 差額500万円の“塩漬け不動産”に。
3. なぜ「利回り8%」にだまされたのか?原因を分析
● 原因①:「表面利回り」だけを信じた
→ 管理費・税金・空室率を含めた実質利回りの確認不足
● 原因②:サブリース契約をよく理解していなかった
→ 「家賃保証=永続的な保証」ではない。減額条項・解約条項は要チェック
● 原因③:立地と物件の実力を見極めていなかった
→ 地方エリアの築古物件は家賃下落リスク・流動性の低さに要注意
4. こうすれば防げた!見抜くための5つのチェックポイント
1. 表面利回りと実質利回りを両方確認する
→ 修繕費・空室リスク・経費を反映した「手取りベース」で比較
2. サブリース契約書の「家賃改定」条項を必ず読む
→ 「更新時に家賃を自由に変更できる」といった文言は危険
3. 相場と比較する
→ 同じエリア・同じ築年数の「売り出し価格」や「実際の賃料相場」と比較する
4. 複数の不動産業者に意見を聞く
→ 投資用不動産に強い**第三者(FP・宅建士)**からのアドバイスも有効
5. 「売却価格」も必ずシミュレーションする
→ 万一のときにローン残債より高く売れるかを確認
5. 「利回り」に騙されないための正しい判断基準とは?
利回りだけで投資判断をするのは極めて危険です。
大切なのは次の3つのバランスです。
1. 収益性(利回り)
2. 安定性(立地・需要)
3. 出口戦略(売却可能性)
数字だけでなく、「その物件に将来性があるのか」「本当に賃貸需要があるのか」を冷静に判断する視点が必要です。
まとめ:数字ではなく「中身」を見る力が問われる時代
「利回り◯%」という数字は、物件を売る営業マンにとって都合のいい“入口の数字”です。
あなたの資産を守るには、“その数字の根拠”を自分で確かめるリテラシーが不可欠です。
失敗の多くは、“知らなかったこと”から始まります。
投資前でも、購入後でもご相談ください
私たち「不動産投資相談窓口」では、
不動産会社では教えてくれない“裏側”も含めて、
第三者目線での物件分析・契約チェック・収支診断を行っています。
• 現在の所有物件の見直し相談
• これから購入検討している方の事前チェック
• 売却・ローン返済に関する相談もOK
相談無料・オンライン対応可。
「利回りの罠」にハマる前に、まずはお気軽にご相談ください。

不動産業界に25年以上在籍。多くの不動産投資の問題を解決してきた、猫と温泉をこよなく愛する東京在住47歳。