失敗談

区分マンション3戸購入で破綻寸前になった理由とは

「不動産投資=安定収入」は本当か?

「家賃収入で将来の不安をなくそう」「年金代わりにマンションを3戸買えば大丈夫」
そんな営業トークを信じて、安易に不動産投資に踏み切る人は後を絶ちません。
しかし現実には、区分マンションを複数所有したことで、破綻寸前に追い込まれるケースが存在します。
今回ご紹介するのは、30代の会社員が区分マンション3戸を購入し、家計が火の車になった実例です。投資判断のどこに落とし穴があったのか、そしてどうすれば回避できたのかを、5分でわかる形でお伝えします。

1. 【実例】30代サラリーマンBさんの投資ストーリー

■ Bさんのプロフィール
 • 年齢:33歳/会社員(年収650万円)
 • 投資経験ゼロで不動産セミナーに参加
 • 東京23区内のワンルーム区分マンションを1年半で3戸購入
 • 全てフルローン(借入合計8,400万円)

Bさんは「区分マンションは管理がラク」「空室リスクも低い」と信じ、営業マンの勧めるまま次々と契約。将来は“家賃収入だけで暮らせる”と安心していたと言います。
しかし、数年後には破綻寸前の状態に追い込まれました

2. 実際の収支はこうだった

項目内容
家賃収入(年間) 約330万円(3戸合計)
ローン返済額(年間) 約300万円
管理費・修繕積立金 年間約36万円(1戸あたり月1万円程度)
固定資産税・火災保険 年間約20万円
キャッシュフロー マイナス26万円(満室時でこの数字)


つまり、満室でも年間20万円以上の赤字
しかも3年目、1戸で退去が発生し空室期間が4ヶ月続いたことで、実質年間赤字は50万円超えに。
これによりBさんは「毎月の給与から不動産ローンの赤字を補填する」状態に。さらに住宅ローンの審査も通らなくなり、自宅購入も断念せざるを得ませんでした

3. 失敗の原因は「区分マンション神話」と無知

Bさんの失敗にはいくつかの共通した原因が見られます。

① 表面利回りに惑わされた
購入前の試算では「利回り6.5%」とされていましたが、実際には管理費・修繕積立金・空室リスクを加味すると、ネット利回りは3%以下。つまり、投資というより“持ち出し型ローン”だったのです。

② フルローンに依存
頭金0円・諸費用もローンに含めたフルローンを利用。手元資金がほぼない状態では、ちょっとした空室や修繕でキャッシュが尽きるリスクが高まります。

③ 区分マンションは自分でコントロールしづらい
区分マンションは管理組合が修繕や大規模改修を決めるため、自分の判断で運営できる部分が少ない。つまり、リスクが外部要因に左右されやすい構造なのです。

4. 区分マンション投資で気をつけたい「5つの視点」

これから投資を考える人が、同じ失敗を繰り返さないためにチェックすべきポイントは以下のとおりです。

視点内容
1. 実質利回りで判断 管理費・修繕・空室率込みで年収支をシミュレーション
2. 自己資金の割合 フルローンではなく最低10〜20%の頭金を
3. 築年数と将来の修繕計画 築20年超は修繕積立金の値上げリスク大
4. エリアの賃貸需要 家賃相場・人口動態・大学や企業の動向を確認
5. 売却出口の見通し 将来売却できる価格も収支に含めるべき


5. Bさんが実践した「改善策」

破綻寸前まで追い込まれたBさんは、FPと不動産アドバイザーに相談し、次の手を打ちました。
 • 1戸を早期売却(損切り)しローン残高を圧縮
 • 管理会社を見直し、賃貸付けに強い会社へ変更
 • 家賃を相場に合わせて下げてでも空室を減らす
 • 今後は戸建てや1棟アパートなど管理自由度の高い物件に切り替える方針へ
これにより、月々の赤字は半減。少しずつですがキャッシュフローは改善方向へと進んでいます。

6. まとめ|「区分マンション=安全」は間違い

Bさんのように、区分マンションを複数所有して収益どころか負債だけが残るケースは意外と多く存在します。特に次のような人は要注意です:

 • フルローンで物件を買っている
 • 実質利回りを計算していない
 • 「管理がラクそう」とだけで判断している
 • 不動産会社の営業トークを鵜呑みにしている
「3戸持てば家賃だけで生活できる」は幻想です。むしろ、うまく運用しなければ、将来的には年金どころか生活資金すら危うくなります。

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