失敗談

立地より価格で選んだ失敗事例に学ぶ教訓

〜安さに飛びついた投資家が見落とした重要なポイントとは?〜

不動産投資において「立地」は最大の武器であり、守りでもあります。
にもかかわらず、投資初心者が陥りやすいのが「価格の安さ」だけで物件を選んでしまうという失敗です。

今回は、実際に当窓口に寄せられたご相談をもとに、「なぜ価格だけを見て選ぶと失敗するのか?」「どのような視点で物件を選ぶべきか?」を事例形式でわかりやすく解説します。

■ 事例:郊外の激安アパートに惹かれて…

投資家プロフィール
 • 年齢:39歳・男性
 • 職業:サラリーマン(年収約600万円)
 • 投資歴:なし(初めての不動産購入)
 • 相談時期:購入から2年後

相談者のAさんは、都内の不動産セミナーに参加したのをきっかけに、不動産投資を始めました。最初の投資先として彼が選んだのは、地方都市の築30年超の木造アパート(1棟6戸)。駅からは徒歩18分、車社会のエリアでした。
最大の決め手は「価格」。
なんと980万円で1棟アパートが手に入るという破格の条件でした。
満室時の家賃収入は月18万円。
表面利回りは**22%**と、セミナーでも「これは掘り出し物」と言われたそうです。
Aさんは貯金を頭金にあて、残りをローンで購入。夢の不動産オーナー生活が始まった……かに見えました。

■ 現実は甘くなかった

購入直後からトラブルは続出。

 • 入居中だった2戸が、半年内に退去
 • 空室募集しても反響ゼロ
 • 築年数の古さから、修繕箇所が続々と発生
 • 管理会社から「家賃を下げないと入らない」と提案

最終的には3戸が空室のまま長期化し、家賃収入は月9万円にまで下落。
そこから管理費、固定資産税、修繕費、ローン返済を差し引くと、毎月のキャッシュフローはマイナスに転落
最もショックだったのは、売却査定をした際に「600万円でも買い手がつかない」と言われたことでした。購入から2年で、資産価値は半減以下。これにはAさんも「完全に目が覚めた」と話してくれました。

■ なぜこの投資は失敗したのか?

Aさんの失敗には、初心者が陥りやすい3つの落とし穴がありました。
1. 「利回り」=「儲かる」ではない
不動産投資ではよく「利回り〇〇%」という言葉が出てきますが、多くの場合は表面利回りです。
実際には、空室リスクや修繕費、管理費、税金などがかかり、実質利回りは半分以下になることも珍しくありません。
Aさんのケースでも、満室前提で表面利回り22%とされていましたが、実際には空室と経費で実質利回りは5%未満に。

2. 立地は「価格」より重要
不動産の価値は立地に9割依存すると言っても過言ではありません
特に以下の点は要チェックです:
 • 駅からの距離(徒歩15分以上は要注意)
 • 地域の人口動態(減少傾向か?)
 • 賃貸需要の有無(大学・企業の撤退はないか?)
 • 車社会か徒歩文化か

Aさんが購入した物件は、駅から遠く、近くに大学や企業もない住宅地。しかも築年数が古く、ファミリー向けの間取りで単身者には向かない構造でした。需要がほぼない場所に、無理に供給してしまった状態だったのです。

3. 売却出口がなかった
不動産投資は「買って終わり」ではなく「売って完了」です。
しかし、Aさんのように地方で需要が乏しく、資産価値が下がる物件は、出口戦略が立てづらいのが現実。
「いざとなったら売ればいい」という甘い見通しは通用しません。特に価格が安い物件ほど買い手が限られ、再販リスクが非常に高いのです。

■ 専門家の視点:買ってはいけない“安物物件”の特徴

 • 駅から徒歩15分以上 or バス便のみ
 • 賃貸需要がないエリア(空室率20%超)
 • 20年以上の築古で修繕履歴が不明
 • 表面利回りが極端に高い(20%超など)
 • 購入価格1,000万円以下の地方物件

「安い物件には理由がある」という言葉を忘れてはいけません。

■ 教訓と改善策

Aさんは現在、赤字物件の売却に向けて活動中。相談窓口を通じて、次のような改善方針を立てています。

 • 今後は「都心近郊+築浅+賃貸需要あり」の物件を検討
 • 利回りよりも「安定したキャッシュフロー」を重視
 • 買う前にプロのセカンドオピニオンを入れる

「もう一度買い直すなら、同じ失敗は絶対しない」と語るAさん。
価格ではなく、将来的な需要と資産価値で見るという視点の大切さを実感したといいます。

■ まとめ:価格は魅力的でも「立地と需要」がなければ失敗する

不動産投資において「立地>価格」は不変の鉄則です。

 • 価格が安い=買い時、ではない
 • 需要のないエリアでは、どんなに高利回りでも稼げない
 • 将来の売却や賃貸付けまでシミュレーションすべき

これから投資を始める方は、価格に惑わされず「地域の人口動向・賃貸需要・将来価値」を冷静に見極めましょう。

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