失敗談

築古アパートに手を出して失敗した20代投資家の教訓

〜“利回り”だけで判断してはいけない3つの理由〜

はじめに:なぜ若手投資家が「築古アパート」を狙うのか?

「少ない自己資金でも不動産投資を始められる」
「利回りが高くて毎月キャッシュフローが出る」
そんな理由で人気の築30年以上の木造アパート
特に20代・30代の若手投資家にとっては、参入のハードルが低く、ローリスクに見える投資対象です。しかし実態はまったく違います。
今回は、実際に築古アパートを購入して失敗した20代投資家のリアルな体験談をもとに、なぜ築古は難しいのか、どうすれば失敗を避けられるのかを徹底解説します。

1. 20代投資家・Fさんのプロフィールと物件概要

■ プロフィール
 • 年齢:28歳
 • 職業:IT系会社員(年収480万円)
 • 投資経験:なし(初めての不動産購入)
 • 目的:副収入の確保と資産形成

■ 購入した物件
 • 所在地:郊外エリア(関東圏)
 • 築年数:築38年の木造アパート
 • 間取り:1K×6戸
 • 表面利回り:14.5%
 • 購入価格:2,400万円(自己資金200万円+融資2,200万円)

「満室稼働中で高利回り。これなら月5万円以上のキャッシュフローが出る」と営業マンにすすめられ、勢いで契約。
しかし、そこからFさんの“苦難の日々”が始まります。

2. 購入から1年でキャッシュフローがマイナスに転落した理由

■ ① 入居者が退去 → 次が決まらない
1年目で3戸が退去。立地が悪く、築古のため新たな入居者がなかなか見つからず空室期間が長期化。
家賃も下げざるを得ず、月収入は半減。

■ ② 修繕費が想定外にかさんだ
給湯器の故障、水漏れ、外壁塗装の劣化などが次々と発生。
1年で修繕費が150万円超えに。
→ 想定していたキャッシュフロー5万円が消滅。
→ 毎月赤字が発生し、貯金を切り崩す状態に。

■ ③ 売却もできず“塩漬け”に
ローン残債が約2,100万円に対し、売却査定は1,500万円
違約金や手数料を含めると売るに売れず、完全に“出口を失った状態”に。

3. 築古アパートの落とし穴:失敗の原因を分析

● 原因1:利回りだけを見て立地を無視した
「14.5%」という高利回りに目がくらみ、周辺需要や賃貸ニーズの確認を怠った
→ 駅から遠く、スーパーや大学もないエリアでは空室リスクが高くなるのは当然。

● 原因2:修繕コストの見積もりが甘すぎた
築古物件は当然経年劣化が進んでおり、予防的な修繕も必要
→ 表面利回りが高く見えても、修繕費で実質利回りが大幅に下がるケースが多い。

● 原因3:出口戦略を考えていなかった
築40年目前の木造アパートは、金融機関の評価が低くなりがち
→ 購入時に売却可能性までシミュレーションしておくべきだった。

4. プロが教える!築古アパートを買う前に必ず確認すべき5つのこと

1. 「実質利回り」で計算する
→ 税金・管理費・修繕費・空室率を含めた実際の手取りベースで判断。

2. 賃貸需要の有無をリサーチ
→ SUUMO・at homeなどで近隣エリアの空室状況や家賃相場を確認。
→ 管理会社に「決まりやすさ」もヒアリング。

3. 修繕履歴と今後の修繕予定を把握する
→ 「大規模修繕はいつか?」、「屋根・外壁・配管は交換済みか?」をチェック。
→ 修繕積立金がない物件は、すぐに数十万円規模の支出が発生する可能性

4. 融資条件と返済比率をチェック
→ フルローンや高金利融資だと、キャッシュフローが極端に薄くなる
→ 返済比率は家賃収入の50%以内が理想。

5. 出口戦略を持つ
→ 10年後にどうなっているかを考える。
売却需要があるエリアか?
土地活用の余地があるか?

5. Fさんが学んだ“築古投資の本質”とは?

「築古はプロ向けだと痛感しました」
Fさんは、現在も所有物件を管理しながら、資産の立て直しを図っています。
彼が語った印象的な言葉:
「利回りという“数字”だけではなく、“時間”と“手間”も考えるべきだった
「安く買えるものには、それなりの“理由”がある」
「“手間のかかる物件”を、自分が扱える力があるかどうかを冷静に考えることが必要だった」

まとめ:若いうちだからこそ“慎重に始める”が正解

築古アパートは魅力的な投資対象である一方、高リスク・高メンテナンスであることを忘れてはいけません。
特に20代の投資家にとっては、長期的な資産形成の“第一歩”としての不動産投資であり、最初の一棟で失敗すると、取り返しがつかないこともあります。
失敗を避けるためには、
 • 冷静なシミュレーション
 • 信頼できる専門家の意見
 • 資金計画と出口戦略の設計
が不可欠です。

ご相談受付中|築古アパートで悩んでいませんか?

「買ってしまったけど空室が埋まらない…」
「修繕費が思ったより高くて困っている」
「今からでも出口戦略を考えたい」
そんなお悩みをお持ちの方は、無料相談をご利用ください。
私たち「不動産投資の相談窓口」では、
現状分析・対策提案・売却戦略まで、第三者の立場でアドバイスいたします。

今すぐお問い合わせを!

関連記事

PAGE TOP